泥中の蓮

会員の皆様

新年明けましておめでとうございます
本年も宜しくお願い致します

 昨年は、2020年に続きコロナに明けコロナで暮れ、通訳ガイドにとっては大変残念な一年でした。需要が期待された東京オリンピックも無観客のまま終了、その後も鎖国状態が続きました。
 現在、欧米ではまたオミクロン株を中心にコロナの新規感染者数が増加してはいますが、一方で、ワクチンの接種、飲み薬の開発が進み、変異株の弱体化が見られる等、明るい話題が増えつつあります。今年は必ずや鎖国状態が解け、少しずつでもインバウンド復活が実現して行くと期待しても良いのではないでしょうか。

「泥中の蓮」と言う言葉が有ります。仏典の維摩経が由来ですが、中国でも「(蓮)出淤泥而不染」と言う成語が有ります。コロナ禍に加え、社会制度の在り方に就いても安全保障の面を含めて世界が泥沼化して来ています。そんな中でこそ、通訳ガイドが凛と花を咲かせたい、咲かせられるのではないかと考えています。コロナ後には旅の喜びと感動を求めて訪日されるお客様が中国語圏からも大勢いらっしゃると思います。そこで通訳ガイドがその持てる力を発揮し、日本と日本人や日本に住んで居る中国人・台湾人を知って貰い親しんで戴いて、是非国際親善に貢献し、世界の平和と安定に寄与して行きたいと考えています。

 昨年10月には待望の通訳ガイド団体連合体である日本通訳案内士団体連合会(略称:通団連)が発足しました。 「通訳ガイドの、通訳ガイドによる、通訳ガイドの為の連合体」を目指して、全国の通訳案内士団体が結集して設立した組織です。観光立国を支える通訳ガイドの現在の苦境を支えて行く連合会になると期待しています。CGAとしても、理事会メンバーとして、また会長を輩出している団体として、確り会員の声を反映させて行きたいと考えています。皆様からの御支援・御提案をお願い致します。

 新たな一年の会員皆様の御健勝と御多幸を祈念申し上げます。

2022年正月

一般社団法人 日本中国語通訳案内士協会
代表理事 会長
澄川雅弘